篠原の手元にあったたこ焼きは無くなっていた。
右の頬にソースがついてるのを手で取ってやり手についたソースを舐めた。

「シノ、どっか入るか?」

「ん」

座りっぱなしだったのか篠原は思いっきり背筋を伸ばした。

世界で有名なバーガーショップに向かう途中、男子学生と女子学生がベンチに座っている。

微動だにしない男の子をよくよく見たら女の子は男の肩を借りて眠ってるみたいだ。

今の学生って大胆!
こんな行き交う街中に堂々と。

男の方は照れてるようにも見えるしどうしたらいいのか困惑してるように見える。