話しかけられた男も満更でも無く声がオクターブ高いような気がする。

話の途中で電車に邪魔をされて女の子は「もーう!」と怒っていた。
他の二人の所に戻って電車が邪魔したとキレている。

「ほんの少し話せただけで幸せを感じるだろうな」

俺なら考えられないけどね。
話したい側にいたいなら何が何でもモノにする。

篠原には聞こえてないのか美味しそうにたこ焼きを食べている。

飽きたので面白いものはないかと視線を右左を動かす。

「おい!!」

後ろから誰かを呼ぶ声。

ちょうど、化粧の濃い女の子とベースを背負っている女の子が歩いていた。