「それ以上、言うなら吊るすからな」

「実は吊るされたいくせに」

頬を膨らませて見てくるが、全然可愛くねぇ。

それでも麻雀は続いていて口も動いてるが手も動いている。

「で、何処に行ってたの?」

祥太は改めて聞かれて喉に詰まる。

篠原や忍の手が止まり逸らすこと無く人の顔を見つめてくる。

「ど、何処行ってようが関係ねぇだろ」

「素直に言えよ、伊崎だろ?」

「だから、ちげぇって…」

「犬の匂いをプンプンさせて何言ってやがる」

口の端を歪まして笑う篠原は「次誰だ?」と麻雀を再開した。


●end…………………●