何故か机が濡れている。

眉をしかめて顔をあげると全身ずぶ濡れの篠原が立っていた。
まるで、風呂に入って拭かずに出てきたみたいだな。

「拭けよ」

「拭くもんがねぇよ」

上半身脱いでいる服は絞れるぐらい濡れている。

急に降ってきたから他の奴等も篠原と同じ目に遭ってるはずだ。

「一応、拭こっか?」

何処からか持って来たタオルを祥太は篠原の髪を拭いていく。

「祥太…上着とけ」

「サンキューなー!」

ギュッと抱きつく祥太。
こっから見たら体格差で篠原が全く見えなくなった。