「俺の話を聞けってば!!」

真山は何処かの野球アニメの親父みたいに麻雀台をひっくり返した。

「てめぇ、何しやがんだ!」

飯代賭けての勝負だ。
篠原にとっては大事な勝負だ。今日の飯代が浮くって燃えてたからな。

「一発殴らせろ」

普段から人に集ってるし篠原が負けたら祥太が代わりに払っている。
こいつに痛手はねぇんだけど。

「だって、俺が…話して…」

嗚咽混じりに泣き出す真山に駆け寄ったのは祥太だ。

「ごめんごめん。真山も泣かない」