祥太は不器用だと思う。

自分には無頓着だと思う。

「シーノ!ぼさぼっさだよ」

篠原の伸びきった髪を何処かの猫のキャラクターのゴムをくくっていく。

忍海の王者とは思えない姿になっている。
もう私達は馴れてるが他の奴等が見たらビビるな。

「今度の休み髪でも切りに行くか?」

「まだ大丈夫だろ」

何が大丈夫なのかわからないがむさ苦しくないのか?

口の端を歪まして笑う篠原は新しい煙草に火を点けていた。