「似合ってんのに男臭は消えないんだな」

猫耳をつけた蕪木はメニューを取り出して注文する。

「篠原の場合、髭だな。
無精髭がいけねぇんだよなぁ」

「普通、剃るだろ」と笑う草太は付け足して「それで似合うんだから凄いよなぁ」と感心した。

「和巳みたいに綺麗に生えねぇから困る」

綺麗に顎ラインに生えている蕪木と違って顔全体に生えている篠原。

何年も使っていた髭剃りが限界を越えて動かなくなった。
篠原の経済的に買えない為に放置している。