『おーい、モカ?』



どうしちゃったの?
そう不安がよぎった時。
モカの指があたしの唇に触れた。



え………?



気付けばまた、あたしを誘惑する
熱い視線………
初めて結ばれた日の……あの目だ。



徐々に近付いてくる唇を前に
ちっとも動けなくなる体。
情けない………
モカにリードされてる。



柔らかな感触が唇を覆う。
優しく吸いついたり、舐められたり……
間近で瞳を閉じるモカから
熱い体温が伝わってくる。



数秒前までのあたしの努力は全て
水の泡と化した。