『ミッちゃんここなんだけど……』



『ん?どれどれ?』



数学の教科書や参考書を広げて
ただ今お勉強中。
今日は久しぶりにモカの部屋に
お邪魔していて……



こんな風に色々と質問してくれるから
助かってるんだ。
シーンとしてしまえば、必死で難問に
向き合わないと気を抜けばすぐに
理性がぐらついてしまう。



モカは普段でもすごく甘えてくるから
気が抜けない。
その声も仕草も、あたしを誘惑してる
なんてこと
本人は全く自覚がないの。



想いが通じ合えたなら尚更
心にブレーキをかけなければならない。
じゃないとあたしは四六時中
モカに欲情してる。