「え!?亜子?どうしたの!?」

お母さんが悲鳴に近い声を上げる。

まぁ、それも無理はない。

『いってきます!』

と、勢いよく出て行った娘が、

『ただいま…』

と、涙目で帰ってきたんだから。

…朱莉ちゃんと慎君を見たあと、

どうしても学校へ行く気分になんかなれなかったあたしは、

さっさと帰路についたのだった。

「どーもしてない…やっぱ学校お休みするね。」

驚くお母さんにそれだけ伝えて自室に戻る。

お母さんは驚いたのかぽかんとしていた。