「まぁ…こんな俺としてくれて嬉しいよ。特に今は彼女と倦怠期だから余計に」



『彼女』と言う言葉に嫉妬を覚えつつ平然を装った。


「彼女と倦怠期なの?」



「うん…。嫌いじゃないんだけど、なんか一緒に居すぎて兄妹で良いんじゃないの?って感じになっててさ」


チクリと胸が痛んだ。
嫌いじゃない…て事は好きなんだ…。
別れちゃえばいいのに…なんて思ってしまう私は最低だ。



「でも倦怠期って絶対来るよねー」


無理やり笑顔を作って微笑んだ。


こんな関係いつまでも続くとは思わない。
ダメな事くらい分かってる。
だけど…好きになってしまったの。


私はゆっくりと数日前の出来事を思い出した。