× × ×



「理央ー! お待たせー!」

「あっ、弥生!」



一足先にゲート前で遊園地の出入口を見つめていると、待機していた私たちの目の前に弥生が元気よく、そして真悟君は疲れたように引っ張られてやってきた。



「真悟、めちゃくちゃ疲れてるぞ……」

「さんざん連れ回されたからな……。お前らがうらやましいよ。何か、こう……幸せオーラ出しやがって」

「なになに? とうとうできちゃったわけ?」



弥生はニヤニヤしながら私たちの顔を交互に見つめる。



「もうっ、からかわないでよ!」

「あはは! ごめんごめん~。でも、よかった!」

「ありがとう……」

「じゃあ、ここらへんで解散しよっか! ラブラブにね〜」

「そっちこそね」

「俺、早く帰りたい……」

「ダメ! これから買い物行くんだから!」

「はあぁ? 勘弁しろよぉ……」