「は……?」

「だ、だから……私、裕樹君のことが──」



バッ! と離されると、裕樹君はなんとも言いようのない顔をしていて、たとえるならどう表現すればいいか分からない、そんな表情だ。



「ひ、裕樹君……?」



私もどう反応していいか分からずに裕樹君を見つめると、どかあっと一気に顔が赤くなった。



「え? 裕樹君、どうし──」

「嘘だろ……信じらんねぇ……」

「うっ、嘘じゃない! ホントだよ!」

「違……そうじゃなくて」

「じゃあ、どういう……?」

「はぁ!? 察しろよ、このバカ!」

「ばっ……!? なんでそうなるの、ひどいよ!」

「だからっ……だーっ! もう、これだからっ……!」

「だから、何を言いたいの!? ちゃんと……言葉にしてくれなきゃ……分かんないよぅ……っ」