「そ、そうなの!?」

「う、うん…。」




気付いてたなんて、見せない素振り。
知らなかったみたいにビックリする。

顔が真っ赤で、おそらく照れている緑。
ホントに好きなんだろうなぁ、緑。

こんな緑見てたら…。
あたしは緑のこと、本当に大好きだし。
優しい嘘なら…ついてもいいかな?




「あたしはね、いないよ。」

「え、そうなの?」

「う、うん…。」




ホッとしたように笑みがこぼれた緑。
あたしはというと。
嘘をついた罪悪感に、バレてるんじゃないかという緊張感で心臓バクバク。

緑はいいねぇ。
きっと陸に好かれてて、蓮にも好かれてるのだから。

あたしなんか、告白なんて受けたことないし。
蓮も陸も緑もしょっちゅう告られてて。

だから、あたしは身を引かないと。

そんなことわかってるのに、つい本音が出てしまった。



「緑。」

「ん?」