そして、私の座るデスクに両肘をつき頬杖をついて、可愛い顔を私に向ける。



「な、何よ?」



睨むように視線をやると、彼はニッコリと笑った。



「先生、その乾燥した唇、俺が潤わせてあげるよ」



はっ?


乾燥してるってなによ…



そう言おうとした時だった―-----





チュッ..



窓から入り込む真っ青な空からの光が一瞬遮られた。


変わりに彼の長い長い睫毛が目の前に現れる。


眼鏡をしていなければ睫毛と睫毛がくっつきそうなくらい。