新が俺の肩に寄りかかってきた。


「きめぇ、離れろ」


「相変わらず恐いなー、晴は」


「大きなお世話だ」


「で、可愛い子いる?」


可愛い子、可愛い子。


ダメだ。


優奈しか出てこねぇ。


あ。優奈と仲いい麻耶?って子とかそこそこなんじゃね?


あ、でも彼氏いるとか言ってたな。


他に可愛いやつとかいたか?


しばらく考えたが、出てこなかった。


「可愛いやつ、いねぇ」


「ほんとかよ。晴のクラス可愛い子多いらしいじゃん」


「そうなのか?」


他のクラスとあんまり変わらない気がする。


「ま、お前の場合は優奈ちゃんしか見てないからな。
周りのやつらなんて眼中にないんだろ?」


「...........おう」


「幸せなやつめ」


「うっせ」


「まぁ、よかったな。
お前、入学式ん時から優奈ちゃん狙いだったなもんな」


新がニヤニヤしながら言ってきた。


「........まぁな」