あの小学校の卒業から
5年。
私はもう高校生になった
けど、彼氏もいない。

色々声かけてもらったりもしたけど、やっぱり
自分のキモチを無視する
なんて出来なかった。

中学に入学して1ヶ月も
経たないうちに私は
気づいてしまった。

吉田がいないさみしさに。

女子校に入学したのは
吉田みたいな男子から
無縁な世界に行くため。

女子校は当たり前だけど
女子しかいなくて
それも楽しい。

ただ吉田みたいな
バカ話ができる存在が
いなかった。

自分の恥ずかしいところ、情けない部分をさらけ
出せる存在がいなく
なってしまった。

私と吉田は使ってる
電車がちがったので
両方の電車が乗り合わせる駅では毎日偶然を願った。
私も彼も乗り換えは
しないから会う確率は
ほぼないけど。

バカだと思っても願わずにはいられなかった。

吉田に会いたいとしか
思えなかった。

色んな意味で
私のはじめては全部
彼にあげたかった。

はじめての彼、
はじめてのキス、
そして一緒に大人に
なるのも全部全部
彼にあげたかった。

吉田はそう思ってくれて
いたのかも知れない。

なのに私は断って
しまった。

近すぎてわからなかった
のだろう。

5年間後悔しなかった
日は一度もない。

毎日毎日空を見上げては
どこかに吉田を想う。

いま誰と喋ってるのかな。
いま好きな子は
いるのかな。

いま私のこと覚えてるのかな。

覚えてたら
まだ私のこと好きかな。

好きだよ。吉田。

だから、私を忘れないで。

願えど願えど神様は私達を引き合わせるそぶりは全くなかった。

彼のことは好きだったけど同じくらい5年という
年月も長いわけで。

私の中の彼は未だに
小6のままです。

いつも背の順で一番後ろ
だったけど、今は
何センチなのかな。

いつも出席番号近くて
小1の時なんか実はそれでめっちゃ怖かったんだよ。