美桜里はそんな彼の尋問に怯む事なく、その問い掛けを受け流している。



「おい、聞こえてるのか!?質問に――」



「聞こえている。それより、他人に名を聞くなら、貴様らから名乗るのが筋では無いのか?」



確かに彼女の言う事は一理ある。



人に名を聞く時は自らが先に名乗るのが、礼儀というものだ。