そんな彼の問い掛けに答えるように、影――、美桜里は小さく笑みを浮かべた。



「美桜里さん…。その姿は…」



沖田は刀から手を離すと、美桜里に近付いた。



彼女は今、いつもの姿とは異なっている。



藍色の髪は漆黒に、緋い瞳も黒く変わっていた。



「ああ、これか…」



美桜里は下ろしている黒髪を一束掴むと、その髪を見た。



「見られたなら、話すしかないな…」



髪から手を離すと、美桜里は沖田の目をまっすぐ見つめた。



沖田は固唾を飲み、彼女を見つめ返す。