「誰だッ!?」



沖田は刀に手をかけ、身構える。



悠然と立つ影は沖田の声に反応するように、彼の方を振り向いた。



その影は彼のよく知る少女に似ていた。



しかし、目の前に居る彼女の姿は沖田が知っている少女とは異なっている。



「何だ、沖田。目が覚めたのか?」



呆然と立ち尽くす沖田に少女は安心したように息を吐いた。



沖田は影の声に肩を揺らす。



姿は違うのに、話し方や表情は彼女にそっくりだったからだ。



「美、桜里…さ、ん…?」



そして、沖田は無意識に少女の名を呟いた。