美桜里は沖田と共に二階に駆け上がり、二階に居る長州の連中を斬り伏せて行く。
「美桜里さん、二手に別れましょう」
「ああ」
沖田と別れた美桜里は薄暗い廊下を進んだ。
すると、室内から物音がした。
「そこかッ!」
美桜里は物音がした部屋の襖を蹴り飛ばした。
そこには一人の男が居た。
その男に美桜里は見覚えがあった。
左目は包帯が巻かれ、顔はよく見えないが、彼によく似ていた。
「陽…真…?」
そう、男は美桜里を自分の欲のために売った幼なじみ、陽真に――。
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