「よく聞こえましたね、美桜里さん。こんなに離れてるのに…」
「私は人より耳が良いんだよ」
沖田はそう答えた美桜里を興味深そうに見ていた。
「よし、今度こそ突入するぞ!」
先に飛び出した近藤に続くように美桜里達も彼の後を追い、池田屋に入った。
「新選組だ!宿内を改めさせてもらう!」
近藤が店主にそう言うと、店主は階段に駆け寄った。
「お客様、御用改めにございます!」
二階に向かって声をかけたという事は長州の連中は二階に居るという事だ。
近藤は店主を峰打ちで昏倒させると、二階へ駆け上がろうとした。
しかし、店主の声が聞こえていたらしく、長州の連中がぞろぞろと一階に降りて来た。
そこから、激しい戦闘が繰り広げられた。