「いくら小さいお前でも倒れられたら、荷物にしかならないからな」



しかし、美桜里の本音は後の方らしい。



藤堂は不覚にもときめいてしまった事を悔やんだ。



「美桜里ちゃん、小さいは余計だ!」



「荷物ってとこには突っ込まないんだね、平助君」



どうやら、藤堂にとって、荷物という言葉より小さいという言葉が突っ掛かったらしい。



彼は自分の背が小さい事をどことなく気にしているからだ。



ちなみに藤堂よりも美桜里の方が一寸(約3.03㎝)程高い。