「あんたらさぁ、町娘を脅して何が面白いんだ?」
「んだ、テメェは!?」
急に美桜里に横槍を入れられた浪士達は酒で紅潮した顔をしかめた。
美桜里はそんな浪士達の反応を楽しむように嘲笑した。
「私的にはあんたらをいたぶって遊んだ方が面白いと思うんだがな」
「テメェ…っ!」
額に青筋を浮かべ、浪士の一人が美桜里に殴り掛かって来た。
美桜里は攻撃を軽やかに交わし、足を引っ掛けた。
浪士はそれを躓くと、無様に顔面から地面に突っ伏す。
「私に近寄るな。酒臭い」
「やりやがったな!」
突っ伏していた浪士とその仲間は一気に美桜里に殴り掛かって来た。
美桜里は唇をペろりと舐めると、緋い瞳を細めた。