「俺は、家があんなだから近寄ってくるのは金目当てばっかりだった。



でも昔1人だけそんな風に見せないやつがいた。



俺は多分好きになっていた。


…ってこんなこと聞きたくないよな」



「ううん、話して欲しい」


辛い話だと思う。



それでも時雨君のこともっと知りたいと思った。



どんな些細なことでも良いから知りたい。