「樹里」



時雨君に呼ばれてハッとした。



「へ?」



「大丈夫か」



顔を除き込む時雨君の顔がち、近い…っ。



「う、うん。ありがとう」



「気にしなくていい。俺も関係してるみたいだし…ごめん」



時雨君が謝る必要なんて無いのに。



ごめんと謝る時雨君の顔が悲しくて何も言えなかった。



ただ…首を横に振ることしか出来なかった。