「絶対ウソだろそれ!!


そんなこと初めて聞いたぞ!!」


ポツポツと雨が降りだした……


だんだん強くなっていく。


「……なわけないでしょ」


波奈が初めて振り返った。


「そんなわけないでしょ!!


サクの好きな人は朱音よ!!


負けの分かってる恋なんて


私がするわけないじゃない……」


波奈の声が小さくなっていく。