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その夜、私は要の家に行った。
帰ってきた緑さんは“あと一週間したら、私に報告しなさい”と、早速千崎に会ったようだし、状況は泥沼状態。
「・・・・・・・・梓、・・・・・」
要の部屋は暗い。
いつも机で要はパソコンとにらめっこをしている。
「・・・どうだった?」
「要・・・・・・・・・・・」
優しく笑いかける要は、そのまま部屋に鍵をかけた。
「会ったんでしょ?緑さんの言う、“新しい婚約者”に」
要は私の手を引いて、ソファに座らせた。
要の哀しげな表情が胸に突き刺さる。
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