要の頬を掴んで、舌を絡ませる。


見詰め合うキスが、一番すき。


「ん・・・・・・・・」


首を持ち上げられて、どん、とベッドに押し付けられる。


ぞくり、と快感が走った。


「あ、だめ・・・・・・要、起きないと」

「緑さんに怒られるからね・・・・・・」


要は私からどいて、意地悪そうに笑った。

どきり、と心臓が高鳴る。



「・・・あんな人、本当のお母さんでもないのに、“お母さん”なんて呼べないわ・・・・」

「梓、・・・・・・・・」

「あぁ、ごめんなさい。本気で言ってるわけじゃないの。ただ、・・・・・・」

「・・・知ってるよ、梓がされていることも・・・・・、だから、俺の前では隠さないで」


困ったような表情の要に、キスをした。



「ありがとう、要。」

「・・・・・・・・大好きだよ、梓。」



私たちの関係は、一見、“お金持ち同士の恋人”に見えるかもしれない。


そんな、甘ったるい関係なんかじゃない。