ガコッ…ー

「何の音だ?!」
夢から突然引き戻されて原因が何かすぐに分からなかった…
しばらくしてからベガルが部屋にやってきた…
「ディーク様…どうやら着いたようです。」

「そ…そうか…一応町とか見に行くか…」

「分かりました。すぐにドレスの準備を…」

「いや…この服で行く、あまり騒がれたくない…」

「そうですか…では行きましょう…ディーク様?」

そういうとベガルは手を出してきた…

「ふん…」

その手をとってからはらった…

「それはドレスの時だけにしろ…」

「かしこまりました。」

…ー上町
意外と荒れているというものはなく…進んでいるのでもなく、まぁ中間辺りにあるような町並だった…

「意外といいところだな…」

「そうですね…」

道を歩いていると歌が聞こえてきた…消えそうなつらそうな歌声だった…

「ベガル…歌聞こえるか?」

「いえ?聞こえませんが…」

「急ぐぞ…!」

「分かりました。」

王族の力の1つで血縁に近い人物の危機的状況などが歌で聞こえてくる…大半の王族の血縁者は地位の高い者が多いが、稀に生まれ変わりの血縁者が生まれることがあるその多数が気がついていない場合が多い。