ベンチで見知らぬ女とキスをしていた。


怒りと悲しみの複雑な気持ちでいっぱいだった私はいても立ってもいられない状態で鞄を握っている手に力を入れて2人のところまで走っていった。


「あんたたち・・・・そこでなにやってんのよ・・・・・」



もっと2人に言ってやりたかった。


でもこれ以上言ったら涙が零れてしまいそうだったから・・・。


私に気づいた諒介は焦った表情でベンチから立ち言い訳のようなことばかり言っていた。



でも私が驚いたのは隣にいた女性は私をきつい目でみて平然としていることだった。



怒りがおさまらない私は鞄で諒介の頭を叩いた。


「おい・・・!やめろって!」



もっと叩いてやりたかったけど・・・・これ以上叩いたら私が現実を受け止めなければという気持ちになりそうで、怖くて、1人ぼっちになりたくなくて・・・。