ねぇ……




「……遥翔」

「よぉサクラ。風邪引いたんだって?バカは風邪ひかないって言うのにな!」




今…逢いたくなかった。

逢ってしまったら、心が壊れてしまうと思ってた。






なのに



私の心は

いとも簡単に私を裏切るね。






「…余計なお世話だし」





あなたが来てくれたことが
こんなにも嬉しいなんて思わなかった……っ。





また勝手に涙が零れる。

でも、この涙はさっきまで流していた涙とは違う。





だって、
ほら……こんなにも温かい。






「は!?お前なんで泣いてんの!?」





遥翔が焦ったように私の背中をさする。


…そんなことも、私が気持ちを伝えてしまったら終わってしまうのかな。






だったら…



我が儘だけど、このままがいい。



遥翔の近くで



あなたを1人占めしたい……。






だって私は、あなたに恋をしたから。






「なんでもないよ。遥翔、来てくれてありがとっ!」






神様…お願いです。


もう少しだけ、このまま私に幸せをください。