「は。…やった、って。
俺はお仕置きする、って言ったんだよ?」

嬉しそうにしている彼女にもう一度言う。

「うん、分かってるわ。
だって、勇気のお仕置きは……幸せなんだもん。

そうか。
他の人と仲良くしたらお仕置きされるのね。

じゃあまた誰かとキスしようかな」

「……!こら。千歳」


「ふふっ。冗談よ」


………。

どっちが罰を受けているのか、分からない。

まあ、仕方がないか。
……ケモノ女を愛した俺が、きっと悪いんだ。

俺は彼女の手を更に強く、ポケットの中でギュッと握り締めた。