周りを同僚や先輩達が囲んで、楽しげに酒を酌み交わしている。 二人の顔はキラキラと輝いている。 私が今いる、この会場の隅の場所と同じ空間のはずなのに、まるで天国と地獄みたい。 「……好きじゃないわ。 もう。たった今から」 「……は」 「あんたのお陰で見えた。 私が追い求めていたものには、追い付いても幸せなんかない、って事に」 「………沢森さん?」