半ば強引に手を引かれながらそのままホテルの一室に入った。
パタン。
ドアが閉まった瞬間に、彼女は着ていたカクテルドレスを脱ぎ始めた。
『うわ!!!うわわわ…。
さっ、沢森さん!!
脱ぐならどうか脱衣場で…。
バスローブは多分そこにありますから…』
俺は目を逸らして告げる。
『は。必要ないわ。
今からあんたと抱き合うんだから。
ほれ。
藤崎も……脱いで』
『…いっ……、いや、駄目です!
俺は……やっぱり帰ります!』
俺がドアに手をかけると、裸の彼女が俺の背後から抱きついてきた。
『!!!』
『……帰らないで。
藤崎……、お願い』