翌日。
――「やあ、千歳。
いつぞやはどうも。
お陰で嫁に逃げられそうになったよ。
まあ、もし彼女がいなくなったら今度こそお前と結婚してやるよ」
………最悪。
何でこんな男に熱を上げていたのかしら。
靖夫が新婚旅行から帰って来て出社してきた。
彼は土産をポンッと私の机に投げるとニヤニヤと笑いながら去って行った。
………マカダミアナッツチョコレート。
なんて定番な。
つまらない男。
あんたみたいなヤツは海で溺れたら良かったのよ。
ふと勇気の方を見ると、靖夫が何やら話しかけている。
あいつ……!また!
私は立ち上がるとそちらへと向かって行った。