最後の一言にムカッとくる。
「あんたってどうしていつもそうなの?!
自分にもっと自信を持ちなさいよ!
私だって藤崎が桐山に笑いかけると腹が立ったわ。
だからあいつを懲らしめてやったのよ。
あんたは私が惚れた男なんだから、『俺なんか』じゃないのよ」
藤崎は捲し立てる私を唖然と見ていた。
「沢森さん…、…落ち着いて下さい」
「だから!千歳って呼べよ!
他人行儀なのは嫌なの!
また離れていくみたいで」
「………。
……ヤバイです。そのセリフ。
せっかく勤務中だから我慢したのに。
………昼休み、あと何分かな。
御飯を抜いても平気ですか…?」
「………え、それって」
彼は私の手をグッと引くとエレベーターに引っ張り込んだ。