「私が…好きなの?」
「…あ、いや…、あの、
………忘れて下さい。
俺……、」
赤い顔で言い訳を探す藤崎を見下ろしたまま、私は楽しくなってきていた。
「……私に……触れてもいいのよ?
昨夜みたいに」
「………っ……」
そのまま彼に顔を近付け、その唇にそっと触れる。
「…ん……っ…」
藤崎はうっすらと目を閉じてとろける様な表情を私に見せる。
………ドクン。
彼の醸し出す色気にゾクリと背中が震える。
………欲しい。
この男。
私だけのものにしたい。
そう思った瞬間に私の欲望と独占欲が彼に向かって一気に吹き出した。
顔の角度を変えると更に彼の唇を深く求める。
「……ん……、さわも……りさん…」
途切れ途切れに聞こえる声が私の喉へと染み込んでいく。