「……だ…駄目です。
もう、しません。
確かに俺は……昨日はあなたの強引な誘惑に負けてしまいました。
だけど、これは普通に考えたらあり得ない事なんです。

……あなたが、俺なんかに興味を持つ訳などないのですから。

もう二度とあってはならない事です」


彼はキッパリと言い切ると私の手をそっと押した。

「帰りましょう。
ここであった事は誰にも言いませんからご安心下さい。
さ、服を着て下さい」


立ち上がろうとする藤崎の肩甲骨にじっと見入る。


………。

このまま何も無かった事に…
する、ですって……?

……冗談…言わないでよ。

ガバッ!!

「!!!」

私は藤崎をベッドへと再び引っ張りつけるように引き込んだ。

その身体の真上にドスン!と飛び乗る。


「沢森さん!!」

彼を見下ろしてじっくりと観察する。

「降りて下さい!冗談は止めて下さい」