閉じた瞳から涙がこぼれ出し、ゆっくりと顔を這って流れ落ちるのを夢と現実の狭間で感じる。 ………靖夫……。 ………………。 ……あれ。…何だろう。 身体の節々で違和感を感じる。 ほっこりと包まれている様な錯覚。 腕も腰も背中も……、人肌に触れている様な温かさ…。 パチッと目を開く。 カーテンの隙間から朝の日射しが射し込む以外は… 何もない部屋。 ……私の部屋じゃ…ない?!