私達は部屋に入り、そのままベッドへと流れ込んだ。

彼は今日も私をお姫さまみたいに大切に包む。
甘やかされていくうちに、また私のいつもの癖が現れ始める。


「…ね、勇気…、言って。
愛してるって…」

「…愛してるよ…」


………足りない。
何度聞いてもまだ言わせたい。

「…もっと……愛して…」

「……千歳……、好きだ……っ…」


……ああ。……そうか。
何度も言わせたいのは……私が聞きたいから。
物足りないのは…好きだから。


愛は十分に、深く、正しく、ここにある。