むかつく!!
「一緒にいてよ!!」
思わず言ってしまっていた。
「……え。
……うん、……分かった」
彼は驚いた顔を一瞬した後、フニャッと笑顔になった。
私はそんな勇気にそのままその場で抱き締められながらそっと目を閉じた。
………温かい。
やっぱり……落ち着くわ。
謎だらけだけど離れられない。
肩肘を張りつめて生きてきた私の、今の唯一の癒し。
「……好きよ。勇気」
「……何、突然。
千歳は……ビックリ箱だね、いつも」
「可愛いでしょ」
「うん。…可愛いよ」
あ。…また言わせてる。
まあ、……いいか。
ゆるり、ゆるりと満ちていく勇気と過ごす時間。
もう、これでいい。
深く考えない。