「勇気!!」

私は立ち上がり玄関へと走った。
ドアの鍵を素早く開けるとバッと勢いよくドアを開いた。


…!!!!

そこには……不安そうに立ちすくむ勇気の姿があった。

「……あんた、……どうして」

私が言うと彼はニコッと笑った。

「……千歳に会いたくなったから。
今頃……泣いているような気がして」

………。

な……何で……。

「…そんなはずないでしょ。
何で私が泣くのよ…」


一瞬、図星で焦った。
今日自分がした事を、死ぬほど後悔していたのだから。