通話ボタンを押し携帯を耳に当てる
「もしもし！？葵！どこにいるの？」
つい平然を装えず一気に聞いてしまった
しかし返って来たのは予想外の答えだった
『もしもし？』
「葵！えっ…葵………？」
明らかにいつもの少し高くて暖かみのある葵の声じゃない…
「誰？」
『気付かれちゃった？』
そして笑う声
なにコイツ…
誰なの…
もしかして葵に何かした人？
葵が悲鳴を上げたってことは何かしたって証拠
「誰なのよ！葵に何をしたの？！」
『あら。こわ～い！』
ナニコイツ………
腹立つ…
「早く言いなさいよ!!」
『うるさいわね。ブスのくせに。まあいいわ！葵ちゃんの居場所教えてあげる』
ブス……
言われなくても知ってるわよ！
でも葵の居場所を教えてくれるなんていい人かもしれない
