「まあ、先程も仰ったように、出遅れ、なのですがね...。」



「え?何か言った?さかっ.....んっ!」





何事か呟いた榊原に問おうとしたら何故かまた塞がれる口。






抵抗しようと彼の胸板を押すがビクともしない。




「ちょっ、やめ.....ふぁっ!?」




止めようと口を開きかけた所でそこから侵入してくる生暖かいもの。




それが榊原の舌だと理解するのにあまり時間は掛からなかった。






「んっ、ふぇ....ぁ。」








いきなりの事でパニックになっていれば、自分の声とは到底思えぬような甘い声が私の口から出てきた。