分厚いそれを受け取りペラペラとめくってみた。


最初のほうに先生たちの写真、そのあとはクラスごとの個人写真。



「龍二は何組だったの??」


「亜衣探してみてよ~!」


なぜかにこにこと嬉しそうな龍二に面倒くさいとは言えず、1組から順に龍二の名前を探すことにした。



3組のページで龍二の名前を発見。


「これ??」

「ピンポーン!」


さすがに髪は黒いものの、やんちゃそうな表情はいまと同じで少し面白く思えた。





ふとアルバムに目を戻すと1人の写真に目がとまった。




「ねぇ、この人・・・」


「あぁ、空人ね!亜衣とガッコ同じでしょ?知ってる?」



-千葉空人-


そう書かれた名前と少し日焼けした顔の男の子。




「んーん、知らなかったかも・・・」



パタンとアルバムを閉じて龍二に返すときょとんとした顔をしながらもアルバムを受け取ってもとの場所に戻していた。





「そうだ、今日の夜、そいつらと遊ぶんだけど、亜衣もくる??」






そういった龍二にコクンとうなづいたあたし。





この日を境にあたしの運命は動き出す。