ーよろしくね~ー




相変わらず早い返信は全く答えになっていないものだった。



ーよろしくって、メールなんかしていいの?ー




彼女、凄い束縛するって噂なのに。






ー大丈夫!ロックかけてるし!!ー






そういう問題?!?!




それからなんと返信したらいいかわからないまま授業が終わってしまった。




次の授業も、その次の授業も彼にメールはかえせないいまま、放課後になってしまった。





「あーい!いこーー??」



帰る支度を終えた穂香があたしのもとへやってきた。


「うん、かえろっか!」



今日は穂香とカラオケにいく約束をしていたので、学校近くの繁華街にあるいつものカラオケに入った。




カラオケを始めると二人のテンションは大盛り上がりで休む暇なく曲を入れ続けた。




「穂香、何飲む~??」


「カルピス~!」


「りょーかい」



空になったグラスを2つもってドリンクバーへ向かう。




廊下は小さくかかった有線の音楽と、各部屋から漏れる曲と歌が聞こえる程度でやけに静かに感じた。