ここは、高級マンションの最上階の部屋だ



自分でも大層な所に住んでいるなとは思う



リビングに向かって歩いて行けば、廊下は静かであたしの足音だけが響いた



ガチャリ、とドアノブを回しリビングに入るとそこはいつも通りガランとしていた



キッチンに立ち、朝食のメニューを考える



そして冷蔵庫から食材を取り出し、2人前作った





ちょうど作り終える頃に、再びガチャリとドアノブの捻る音がする



その方向に目を向ければ、眠そうな顔をした男が立っていた



「おはよ、蓮香」


と言われ



「おはよ!蓮妬」


と笑って返す


これは朝毎日のことだ






その男が言ったように、あたしの名前は  神上 蓮香


そしてあたしが言ったようにその男の名前は  神上 蓮妬



あたしたちは双子の姉弟だ