そして、いつも煩いほどの屋上が静かだ
それだけで十分わかった
ドーナッツ形にできた人だかりの中心には、やっぱりいた
視線を向けると、そいつはあたしよりも先にこっちを見ていたのか、目がパッチリと合った
そして手を大きく振ってきた
それだけでキャァァという歓声がここまで聞こえてきた
塵も積もれば山となる…
ふとこの言葉が頭に浮かんだが、いくらなんでも女(の声)が“塵”だと言うのは失礼か、と思ったので、その考えを頭から消した
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…