「朱莉」

何度か呼びかけながら揺り起こす

だけど、その瞳は開かない

どうやら完璧に寝てしまっている

「ちょっと警戒心なさすぎない?」

ポロリと口から言葉が溢れる
ま、あたしは女なんだけど


そんなことを考えていると、コンコン、と控えめな小さなノックが聞こえてきた

そして
「そろそろ、入っていいのか?」

ドアの隙間から覗く目が2つ


それは、耀太だった